府中市で中古住宅・中古戸建てを内覧するときにどのようなことに気を付けておけばいいのでしょうか。
大きな買い物であると同時に、中古住宅・中古戸建ては個別性が高く、プロにとっても取り扱い難易度が高いと言われる物件種別です。
そこでこの記事では府中市で中古住宅・中古戸建てを内覧するときに、ぜひ押さえておきたいポイントについて、内覧前と内覧時のそれぞれのタイミングに分けて説明していきます。
府中市の中古住宅・中古戸建ての内覧前のチェックポイント
まずは府中市の中古住宅・中古戸建てを内覧する前にチェックしておきたいポイントについて説明していきます。
災害リスクのチェック
先日も多摩川の堤防が決壊して、一部エリアで浸水する被害が発生しましたが、多摩川を流域にもつ府中市においても他人事ではありません。実際、多摩川の流域付近をハザードマップで確認すると、浸水リスクが高いことが分かります。
また浸水リスクが高いエリアは、総じて軟弱地盤であることが多く、地震のときの液状化のリスクも無視できません。
マンションであれば支持層とよばれる固い地盤まで杭を打つのですが、一般的に戸建ではそこまでの杭工事をしていない物件がほとんどです。
水害にしろ、地震にしろ、災害の影響はマンションよりも戸建の方が多く受けます。気になっている物件の災害リスクは事前にチェックしておくようにしましょう。
立地適正化計画をチェック
立地適正化計画とは、2014年に施行された都市再生特別措置法が根拠となっているもので、政府はこれからの少子高齢化・人口減少にそなえた街づくりをするように、自治体が主体となる街づくりのことです。
人口が減って、高齢化が進めば、確実に自治体の税収は減少します。税収が減っても、公共サービスの提供を維持できるように、効率的な街づくり計画をつくる必要があるのです。
その中で、今のように住宅地があちこちに点在していると、サービスの提供エリアが広くなってしまうため、効率的に公共サービスを提供することができなくなります。
そのため立地適正化計画では、住宅を誘導するエリアを「居住誘導区域」に、そして会社や工場などの商業施設を誘導するエリアを「都市機能誘導区域」として設定しています。
注意が必要なのが、上記二つのどちらにも当てはまらない区域が存在するということです。つまり将来税収が減って、自治体のエリアの隅々まで公共サービスを提供するができない状況となったときに、優先的に公共サービスが削減されるエリアとなります。
このようなエリアに家を買ってしまうと、住みにくくなるだけでなく、将来は売りたくても売ることができない「負」動産となる可能性が高いため、注意が必要です。
この立地適正化計画についても府中市ではすでに計画をしており、府中市のホームページで誰でも閲覧することができます。先述の災害リスクとリンクしますが、府中市では災害リスクの高いエリアを居住誘導区域から外している傾向があります。これらの情報も必ず物件内覧前にチェックしておくようにしましょう。
ある程度の相場を確認しておく
正確な相場は不動産のプロでないと難しいかもしれませんが、今の時代、インターネットを使ってある程度の相場をつかむことはできます。
実際の価格の高い安いについては、物件を見てみないと分からないところではありますが、ある程度の相場を把握しておくことで、明らかに高すぎるような物件を買わずに済みます。
府中市の戸建相場については、関連記事「東京府中市の一戸建ての相場とその推移は?」も合わせてご参照ください。
駅からの距離や周辺環境をチェック
これについては物件を内覧した後でも構わないのですが、気になる物件・人気物件では、検討している間にも他の方が内覧して競合している状態です。
本気度が高い物件であれば、出来れば内覧前に、実際駅から歩いてみたり、周辺の環境をよく見ておくようにしましょう。
とくに中古住宅・中古戸建ての場合は、一般的には商業地よりも住宅地にたっているので、昼と夜の雰囲気が大きく変わるか可能性があります。
また駅からの帰り道も、夜遅くなることを想定して歩いてみることで新しい発見があるのではないでしょうか。
実際に住んでみてから、想像と違ったなんてことにならないよう、しっかりと確認しておくようにしましょう。
府中市の中古住宅・中古戸建てを内覧する時のポイント
事前のチェックで問題のなかった物件について、実際に内覧をしていきます。その際の注意点やポイントについてお伝えします。
まずは外観からチェック
物件を実際に内覧するとなれば、室内の様子が気になると思いますが、まずは外観を入念にチェックするようにしましょう。また所有者が住みながら販売をしている「居住中の物件」については、許可を得てから外観をチェックするようにしてください。
外観で見るべきポイントは「基礎」「外壁」「軒裏(のきうら)」です。
基礎を見るときは大きな亀裂が入っていないかをチェックします。亀裂の幅が広いもの、横向きにクラックが入っていると少し注意が必要になります。
外壁を見るときは塗装の状態や亀裂が無いかのチェック、また壁材の間にあるゴム状のシーリングが劣化していないかをチェックします。また合わせて外壁修繕をいつくらいにしたのかを確認するようにしましょう。
軒下(のきした)とは、屋根の下の部分で、ここが劣化していたり、雨染みがあったりすると雨漏りの可能性があります。
窓の開閉をしてみる
空き家であれば、まずは全居室の窓の開閉をしてみましょう。
窓の開閉がしにくいとき、部分的なのか、いくつかそういう箇所があるかによって疑うべき症状が変わります。一か所だけでなく数か所ある場合は、建物全体が傾いている可能性もあります。
建物が傾いているのは、地盤が沈下している場合と、新築時の施工ミスである場合の二つのケースがあります。
スリッパをはかずに歩いてみる
足の感触から得られる情報は思いのほか多いです。例えば床のたわみであったり、ぐらつきであったり。
空き家の場合だと、足が汚れるかもしれないので、内覧用の靴下を用意しておくといいかもしれません。
図面の有無を確認
事前の調査の時にでも構わないのですが、図面が残っているかどうかも確認しましょう。
リフォームや耐震改修工事、違法建築の確認などに利用することができます。必ずなければいけないわけではありませんが、あるに越したことはありません。
特に住宅ローン減税などの年数要件から外れてしまっている物件については、図面の有無があとあと影響してくることもあります。
リフォーム工事が必要な場合は、見積もりも
多くの中古住宅・中古戸建ての場合、リフォームが必要となることが多いです。そしてその中古住宅・中古戸建ての価格はリフォーム価格を合わせた総額となるので、結論をはやく出すためにも、リフォーム工事がいくらくらいかかりそうかを知る必要があります。
中古住宅・中古戸建ての取り扱いになれた不動産業者であれば、たいていの場合はリフォーム業者をすぐに紹介してくれますので、リフォーム業者がきまっていない場合はとりあえず見積もりだけでも依頼してみてもいいと思います。
また内覧時にどこまでやりたいかをある程度、不動産業者と打ち合わせが出来れば、後日不動産業者とリフォーム業者で見積もりを取りに現地に行ってもらうことも出来ます。
状況に合わせて担当者と相談しながら進めていくようにしましょう。
見えない部分の不安にはインスペクションを
マンションと違い、中古住宅・中古戸建ては所有者によって、その状態が大きく変わってきます。特に古い物件であればあるほど、給排水管をはじめとした、見えない部分の欠陥が気になるのではないでしょうか。
そんな不安に対しては、ぜひインスペクション(建物状況調査)を利用するようにしましょう。
インスペクション(建物状況調査)とは、建築士の資格をもち、国土交通省の研修を受けた第三者の専門家が行う調査のことです。
専門の機械をつかいながら、その住宅に問題がないかを丁寧に見ていきます。見れる場所とそうでない場所もありますが、インスペクションをすることで、大体の問題点は発見できます。
費用については、一般的に住宅を購入する側が負担するケースが多いですが、たとえ費用がかかっても後から予期せぬ費用に悩まされたりするくらいであれば安い出費なのではないでしょうか。
関連記事「府中市で中古住宅・中古戸建て、購入後のトラブルを防ぐポイント」
府中市で中古住宅・中古戸建てを探すなら取り扱いになれた不動産業者を
冒頭にも申し上げましたが、中古住宅・中古戸建ては物件種別のなかでも特に個別性が高く、取り扱いはプロの不動産業者であっても実績や経験のない担当者から購入すると、結果として不利益を被ってしまうこともあります。
ですから、府中市で中古住宅・中古戸建てを購入するのであれば、まずは不動産仲介業者選びが重要になります。
中古住宅・中古戸建ては、基本的にはどの不動産仲介業者からでも同じ物件が購入できます。そして仲介手数料は基本的にどこでも変わりません。
であれば「どこから買うか」「誰から買うか」という視点を持つことで、中古住宅・中古戸建て購入における失敗は減らせることができるのではないでしょうか。
あなたも中古住宅・中古戸建ての購入を検討しているのであれば、是非とも信頼できる経験豊富な不動産仲介業者を選ぶようにしてください。
不動産会社の選び方については、関連記事「府中市で家を買うときの不動産会社の選び方」も合わせて参照ください。
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