不動産の売買をすることは一生のうちに何度もあるものではありません。慣れない不動産取引では、パートナーとして不動産業者の存在が欠かせません。
しかしながら不動産業者の質は玉石混交で、スキルや知識・経験を備えた実力のある担当者もいれば、経験が浅く、知識やスキルの伴わない担当者もいます。中には悪質な業者と呼べるような不動産業者も交じっています。
また経験や知識があっても、それを顧客のために使わず、自分たちの利益のために利用する業者もいます。ここでは、府中市で家を買うときに気を付けて起きたい不動産会社の選び方についてお伝えします。
この記事を読むことで、なぜ不動産会社選びが重要なのか、しっかり不動産会社が選べるようになるとどうなれるのかが分かるようになります。
物件探しと同じくらい大事な不動産会社選び
不動産先進国のアメリカでは、平均的な人で一生に5~6回ほど住み替えると言われています。そんなアメリカ人は、お気に入りの物件を見つけたら、どの担当者(不動産エージェントといいます)を通じて内覧をするか選ぶそうです。
アメリカの不動産市場の透明度は世界一と言われ、先進国の中でも最下位と言われる日本とは比べ物になりません。そんなアメリカですら、住宅を購入するときは、「誰から買うか」というポイントは外せないのです。
アメリカでは、基本的にどの担当者からでも同じ物件が購入できるからこその慣習ですが、日本でも同じように、どの不動産業者(担当者)からでも同じ物件を購入することができるようになっています。
さらにアメリカと違って市場の不透明さがある日本の不動産市場では、どこの不動産業者から購入するかが、物件探しと同じくらい大事なポイントになるのです。
逆によくない不動産会社につかまると、不満の残るマイホーム探しの始まりです。不満が残るくらいであれば、まだいい方で、最悪経済的な損失が発生し、あなたの人生に取り返しのつかない後悔が付きまとうことになりかねません。
大手不動産情報サイト「HOME’S」によると、府中市を営業エリアとしている不動産会社は40社以上あります(2019年9月15日現在)。ここからは不動産業者の良し悪しが、住宅購入にどんな影響を与えるのか見ていきたいと思います。
よい不動産会社に巡り合わないと・・・
よい不動産会社に巡り合うことができない場合、どのようなデメリットが発生するでしょうか。よくあるケースをもとに、どんなことになるか見ていきましょう。
住宅ローン控除が使えない!
新築住宅だけでなく、中古住宅の流通量が増えている昨今では、住宅ローン控除に関わるトラブルが多く発生しています。
よく聞くのが、住宅ローン控除を利用できると聞いていたのに利用できなかった。利用するためには引渡しを受ける前に書類を発行してもらう必要があったが、何も案内されず住宅ローン控除が利用できなかった、などです。
住宅ローン控除は借り入れる金額などによって戻ってくる金額は変わりますが、百万円単位になることもあり、利用できなかったことによる損失はかなり大きいです。また住宅ローン控除が適用される条件は、住宅購入時の贈与の非課税枠にも関わってきますので、さらに損失が大きくなる可能性があります。
プロであれば知っていて当然と思われるかもしれませんが、知らない担当者もたくさん存在するのです。
欠陥住宅を買わされてしまう
中古住宅であれば、新築と違って欠陥住宅である可能性もあります。しかるべき担当者であれば、リスクを察知して、それに見合った対応策を提案してくれたりしますが、経験や知識のない担当者にはそれができません。そもそもリスクを察知すること自体が出来ないのです。
しかも、その割を食うのは不動産業者ではなく、住宅を購入しようとしているあなたなのです。不動産業者はあくまで仲介ですので、物件の品質に対しては責任を持ちません。
ちゃんと注意をしていれば避けられたであろう欠陥住宅を買ってしまったことによって発生しているトラブルも結構あります。
将来の資産価値のない物件を買わされる
これからの日本では、人口減少と家余りによって、すべての不動産の価値が保たれなくなってきます。これからの不動産は価値がのこるものと、そうでないものの二極が進むと言われていて、すでに地方では売りたくても売れない不動産が出てきています。
将来の資産価値のない物件を買わされるというのは、そもそも不動産業者としては、売ることがゴールなので買ってもらえさえすればいいわけで、あなたの将来には興味がない担当者が多いことから起こってしまいます。
他の商品にくらべリピートしにくいという商品特性が影響しているのだと思いますが、これは知識・経験とかの話ではなく、その業者や担当者のスタンスの話です。
無理な予算の物件を買わされる
これもよくある話ですが、不動産業者は買えるか買えないのかが重要であって、あなたが将来無理なく支払っていける予算を考えることはありません。
むしろ頭の中では少しキツそうかなと思っても、実際に買ってもらえそうで住宅ローンも通りそうであれば、買ってもらおうと考える業者や担当者が圧倒的多数です。
むしろ弊社のようにライフプランニングをする業者は非常に稀で、一般的には時間がかかって予算が下がることも多いため、わざわざやるような業者はいません。
条件の良くない住宅ローンで借りてしまう
住宅購入向けの仲介になれていない担当者の特徴として、住宅ローンにそこまで詳しくないということがあげられます。
住宅ローンに詳しい担当者であれば、その方の状況や価値観にあった金融機関を紹介してくれますが、そうでない担当者はそういったことが出来ません。
本当はもっといい条件で借りられるはずだったのに、担当者にその知識がなかったために、条件のそこまで良くない金融機関で借りてしまっている方も多くいます。
中には契約が終わった後に、いついつまでに銀行を決めてきてくださいと言われ、どうしたらいいか分からず弊社に相談に来られる方もいたくらいです。
良い不動産会社を選ぶと・・・
逆に顧客目線と、経験や知識を持ち合わせた不動産会社、もしくは担当者を探すことが出来れば、住宅購入の結果は成功する可能性が高くなります。具体的には、
無理なく支払っていける予算内で物件を紹介してくれる
住宅ローンが出るからといって無理に営業してくるようなことはなく、あなたが無理なく支払っていける予算を把握した上で、その予算内で物件を紹介してくれます。
将来お金の面で苦労する可能性が大幅に減りますので、普段の生活への満足度も高くなります。
物件の満足度が上昇
物件や税制に対する深い知見は、あなたが物件を購入して得られる満足度を高めてくれます。住宅ローン減税やその他の税制優遇の適用条件を把握し、最適な方法を取ってくれたり、欠陥住宅を購入してしまわないためにインスペクション(住宅検査)などの制度を使いこなして、リスクを察知して対策をしてくれます。
その他、リフォーム業者やリノベーションの業者も、良質な業者を紹介してくれるなど、幅広いサポートを受けることができます。
将来の資産価値を考慮した物件購入ができる
これからの住宅購入にとって将来の資産価値は非常に注目すべきポイントです。
ずっと同じところに住み続けることがなくなり、住み替えることが増えてくると予想される中、将来も資産価値が残っていれば、あなたの選択肢が広がります。
それだけでなく、「買ったときの値段」と「売った時の値段」の差が本当の住宅費用だと考えると、将来も資産価値が残っている住宅は、あなたの暮らしの豊かさに貢献してくれます。
つまり、住宅を購入することで、あなたの暮らしがより豊かになるのです。本当に顧客目線に立った担当者は、自分の知識や経験をフルに活用して、あなたの暮らしの豊かさに貢献してくれるのです。
自分にあった住宅ローンを紹介してくれる
住宅ローンは金利さえ安ければいいわけではありません。人によってはそもそも変動金利よりも固定金利を選んだ方がいい方もいます。
その他にも団体信用生命保険の保障が厚いとか、保証料がなくて初期費用が安くなるとか、人の価値観によってどれがベストかは変わってきます。
経験豊富な担当者であれば、あなたの価値観や状況をもとに最適な住宅ローンの提案をしてくれるはずです。
府中市の住宅ローンについては、関連記事「府中市で住宅ローンを借りるときのポイントとおススメは?」も合わせて参照下さい。
府中市で不動産会社を選ぶときのポイント
では信頼できる不動産会社をどのように選んだらよいでしょうか。府中市を営業エリアとする不動産会社だけでも40社以上もあります。不動産取引と縁遠い一般の人が不動産会社を選ぶことは一筋縄ではいきません。府中市で不動産会社を選ぶ時のポイントを紹介します。
宅地建物取引業法の処分歴
国土交通省は業務停止になったり、行政指導があったりした不動産会社についてはネガティブ情報検索サイトでその概要を公表しています。大手の不動産会社は規模が大きいのでよく掲載されています。掲載されていると悪質な不動産会社、掲載されていなければ優良な不動産屋さん、というのは早計ですが、参考のひとつです。
処分歴はこちらから見ることが出来ます。
⇒ https://www.mlit.go.jp/nega-inf/cgi-bin/searchmenu.cgi?jigyoubunya=takuti
ホームページに代表の顔が出ているか
今や各不動産会社は自社のホームページを運営しています。そのホームページに代表者の顔が出ているかでその会社のよしあしがわかるものです。顔を出していると、後ろめたいことはできなくなります。顔を出していることは府中市で業務を行うことへの自信の表れなのです。
会社の概要や社長あいさつのページを見てみましょう。多くの代表者が顔写真とともにコメントを載せています。こうした会社は自分の会社の業務に自信を持っていると思ってよいでしょう。
宅建免許番号の()の数字はいくつか
宅建免許番号の()内の数字は更新の回数を表わしています。例えば(3)であれば10年以上15年未満、(5)ならば20年以上といった具合です。(1)だと開業したてということになります。
()内の数字が若いことが即経験不測の不動産会社、というわけではありません。ですが、ひとつの参考になる見方です。
電話の対応は良好か
電話の対応には人柄や社風がにじみ出るといいます。お客さんを大切にしない不動産業者は隠していてもその雰囲気が感じられるのです。一度思い切って電話をしてみましょう。もしその時違和感があれば、その感覚は正確です。
店内の雰囲気をどうか
電話の音だけの情報よりも視覚や触覚が加わるともっとわかりやすくなります。来店してしばらく店内にとどまるだけでそのお店の雰囲気はわかるものです。自分の担当以外の社員の会話も気を付けて聞いてみましょう。
話をしっかり聞いてくれるか
話をしっかり聞いてくれるかも判断基準のひとつです。質問や調査の内容によってはすぐに答えられないものもあります。こうした場合でも進捗状況や現状を報告してくれる不動産会社は信頼のおける不動産屋さんです。逆にこちらから催促しなければ返答をよこさない不動産屋さんはよい不動産会社とは言えません。
誠実な対応をしてくれるか
不動産会社は重要事項説明で不動産の現状について説明する義務があります。調査の過程でその不動産のよい点、悪い点がわかってきます。不動産の法律や制度、府中市の条例などは複雑なので一般の人にはわかりにくい面もあります。きちんと順序立てて誠実に説明をしてくれるかでその不動産屋さんが信頼できる不動産会社かどうかがわかるのです。
ダメなものはダメと言ってくれるか
営業マンとしては、ネガティブな情報を教えて売りたい物件が売れなくなってしまっても困ります。ですが、耳障りのいい情報だけを教えて不利な情報を教えないのは誠意ある態度とは言えません。
100満点の物件が存在しない以上、何らかの不都合な情報はあるものです。ダメなものはダメと言ってくれることがその不動産会社の信頼につながります。メリットだけでなく、デメリットも教えてくれるのが信頼のおける不動産会社です。
府中市で家を買うなら、まずは不動産会社探しから
よい不動産会社か、悪質な不動産屋かは、経験や知識・スキルはもちろんのこと、結局のところ顧客のことを考えるか、自分の利益のみを追求するか、によります。
顧客の利益を考えて行動すれば信頼のおける不動産屋と呼ばれ、悪質な業者は自社の利益や都合を優先するのです。不動産会社は数多く存在します。自分なりのチェックポイントをもって不動産業者に臨みましょう。
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