住宅を購入するにあたって、多くの人が避けて通れないのが「住宅ローン」です。住宅ローンをいくら借りるのかによって、購入できる住宅の価格も決まってきますよね。
住宅購入を考えている人にとって、府中市の物件は魅力的なものが多いので、つい少し無理をしてでも今買っておこうとなりがちです。
しかも、貸し手の銀行も住宅ローン融資に積極的です。物件価格の全額でもOKですし、購入に付随する諸費用やリフォーム費用まで貸してくれるものまであります。
しかし、住宅ローンの借り過ぎは危険です。本記事では、あなたにとって安全な借入の目安を見極める方法をお伝えします。
この方法を知らずに物件探しを始めるのはやめてください。
お金の失敗は取り返しがつかない
住宅の購入は大きな買い物になるだけに、お金の面での失敗は取り返しがつきません。しかも失敗したと気が付くのは、それなりに時間が経ったときです。
少し想像してみてください。
住宅を買ったばかりに、毎年の家族旅行はガマン、子供の進学は公立でガマンして、定年後もガマンして働くか・・・
せっかく豊かな生活を満喫するために住宅を購入したはずなのに、ガマンばかりでは本末転倒です。
国土交通省では、毎年住宅を購入して1年未満の方にアンケート調査をしています。その結果をまとめたのが、下のグラフになります。
平成30年度は、購入して1年以内なのに既に「非常に負担感がある」と答えている人が、11.3%もいらっしゃいます。
あなたが、11.3%の先輩達の仲間にならいように、住宅ローン借入目安の正しい考え方と実践方法をお伝えしていきます。
※非常に負担感があるとは「生活必需品を切り詰めるほど苦しい」状態を指します。
借入可能額と無理なく支払っていける金額の違い
住宅ローン借入目安の正しい考え方の1番目は、「借入可能額で借りてはいけない」になります。
借入可能額とは?
では、この「借入可能額」とはどのようなものでしょう?
借入可能額は、住宅ローンの借入申込時点で、申込者の年収からこの金額までであれば、融資しても返済してもらえるだろうと、金融機関が判断する目安になります。
つまり、できるだけ多くの金額を融資したい金融機関(貸し手)の都合で決めている基準なのです。
具体的には、住宅ローンの1年間の支払額が、あなたの年収の30〜40%以内とし、審査金利を3〜4%として計算しています。この年収は手取り額ではありません。サラリーマンであれば総支給額になりますで、手取り額にすると40〜50%になります。
実年収(手取り額)の半額も住宅ローンの支払いにあてなければならないとしたら、30〜35年の長い期間を日々の生活に余裕が持てるでしょうか? 冷静に考えてみてください。
無理なく支払っていける金額とは?
住宅ローン借入目安の正しい考え方の2番目は、「住宅ローンの借入額は、無理なく支払っていける金額を元に算出すべき」となります。
この「無理なく支払っていける金額」とは、住宅ローンの支払い開始から返済終了までの間に、家計を圧迫することのない金額になります。
例えば、あなたの現在支払っている家賃と同じぐらいの金額はどうですか? 無理なく支払えそうですか?
もし、無理なく支払える金額であっても、これを元に算出するのは早計です。
お子さんはいらっしゃいますか? お子さんの教育プランはどのように考えていらっしゃいますか? また、老後はどのように過ごす計画でしょうか? 何歳までお仕事されますか?
そうです、住宅ローンの借入は長い期間の支払い義務を負うことですので、あなたのライフステージも見据えて検討しなければなりません。これをライフプランニングといいます。
具体的にどのように計算していくのかについては、後述します。
年収の○倍説を検証
ネットや住宅雑誌なんかではよく「住宅購入額は年収の5倍」というのを見かけます。また報道機関もニュースで「東京のマンションの価格が、ついに平均年収の10倍を超えた。もう庶民にはマンションは買えない!」なんて声高に放送しているのを聞いたりします。
この「年収の5倍説」って正解なんでしょうか?
いやいや、これは昔の常識で、低金利の現在は「年収の7倍」が正解と金融系の評論家が唱えたりもしています。
これを一覧表にしてみました。
年収額 | 年収5倍説 | 年収7倍説 |
300万円 | 1500万円 | 2100万円 |
400万円 | 2000万円 | 2800万円 |
500万円 | 2500万円 | 3500万円 |
600万円 | 3000万円 | 4200万円 |
700万円 | 3500万円 | 4900万円 |
800万円 | 4000万円 | 5600万円 |
900万円 | 4500万円 | 6300万円 |
1000万円 | 5000万円 | 7000万円 |
勘の良い方はもうお気づきかもしれませんが、これは借入可能額を元に計算した金額によるものなんです。
年収7倍説は、現在の審査金利で計算しているだけです。年収5倍説は、かつての貸出金利が4%を超えていた時代の名残です。
当たり前の話ですが、同じ年収500万円でも、DINKSの世帯もあれば、子供も扶養の親も同居という大家族もあるわけです。住宅ローンの家計に対する負担は、家族の人数や状況によって違ってきます。
結局、住宅ローンの借入金額の目安は、無理なく支払える金額と、金利、借入期間によって決まるのです。
無理なく支払っていける金額の目安を知るには?
それでは、お待ちかねの「無理なく支払っていける金額」の算出方法をお伝えします。
人生の3大支出といわれるものに、「住宅支出」「教育支出」「老後支出」があります。住宅支出は、住宅を購入するのであれば住宅ローン支出とニアリーイコールです。
多くの方が失敗するのは、先に住宅ローンを借りてしまい住宅支出を決めてしまうことにあります。あとから教育支出や老後支出がやってきて苦しくなるのです。検討する順番がまちがっているわけです。
そんなお金の失敗を避けるための唯一の方法が、ライフプランニングなのです。
これは将来にわたり、収入と支出のシミュレーションをしていくので、いつの時点で家計が苦しくなるとか、そういったことが分かります。先に教育支出と老後支出を計算しておき、残った金額を住宅ローンにあてるのが正解です。
住宅ローン借入目安の正しい考え方の3番目は、「無理なく支払っていける金額の算出方法は、他の3大支出である教育支出と老後支出から逆算していく」ことになります。
つまり、ライフプランニングが必須になります。
住宅ローンをいくらまで借りてもいいか知る方法
住宅購入で絶対失敗しないために、とても重要なことが「ライフプランニング」であるとご理解いただけたと思います。
でも、ご自身でライフプランニングをおこなうのはハードルが高いでしょう。ファイナンシャルプランナーに心当たりがある方も少ないのでないでしょうか?
弊社では、府中市で住宅購入をお考えの方にライフプランニングのサービスをおこなっております。弊社事務所にお越しいただいて、対面で各種シミュレータを用いて行います。
詳しくは、こちらからお問い合わせください。
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