マンション購入は多額の費用がかかる行為です。誰しも失敗しないように行動します。ただ、それでもいろいろな失敗を犯してしまうものなのです。ここではマンション購入での失敗例を多く取り上げています。
気を付けていれば防げる失敗から、自分たちの力では防げないものまで多様です。ただ、人は失敗から多くのことを学んでいきます。ここで紹介するマンション購入の失敗例から学んで賢い住宅購入をしましょう。
失敗からは学べることが多く汎用性がある
「賢者は歴史に学ぶ」との言葉があるように、人の歴史、それも失敗から学べることは多くあります。
マンション購入の場合、典型的な失敗例がいくつかあるのです。それは失敗したその人が特別だったり、能力や運がなかったりしたのではありません。
失敗例は誰しもが陥りがちなものです。こうした失敗例は学ぶべき示唆に富んでいます。
マンション購入にありがちな10の失敗例
マンション購入では失敗しやすいポイントがいくつかあります。ここではそれを10点にまとめてみました。
中には自分たちではどうにもできないこともありますが、ポイントを先に知っておけば避けることもできます。
住宅ローンの支払いがきつい
資金計画の典型的な失敗例です。借りられる金額と無理なく支払える金額は違います。
せっかく家を買ったのに、支払いが厳しく他の楽しみを我慢するような結果になってしまっては元も子もありません。
無理なく支払える金額を知るためにはライフプランニングをするしかありません。ぜひ事前に行っておくようにしましょう。
修繕積立金の値上げや一時金の徴収が発生
購入後に修繕積立金の値上げや一時金の徴収が発生して支払いが増えてしまった、という失敗もあります。
マンションの中には新築時に条件が良いように見せるために修繕積立金をあえて少なめに徴収しているものあります。このような管理費用の値上げを購入前に予測することは一般の方には困難です。
信頼できるプロにしっかり調査してもらうことが欠かせません。
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利便性を重視しすぎて待機児童に
駅に近い、スーパーに近いといった利便性は重視される項目です。とくにマンションは利便性が重視されます。
当然そうしたエリアは人気も高く、人口も増加傾向です。新しいまちの場合、保育園や幼稚園の整備が追いついておらず、待機児童が発生する可能性もあります。
子どもを預けようにも預けられず、奥さんが働きに出かけられない場合も。こうなると資金計画にも影響大です。
迷惑な人が住んでいる・騒音問題
購入前にそのマンションにどんな人が住んでいるかはわからないものです。内覧でも物件や条件は確認しますが、隣人や入居者のことまでも気が回りません。
プライバシーの問題もあり、入居者の情報を手に入れるのは困難です。マンションは共同住宅という側面もあります。騒音や迷惑な隣人の問題は切っても切れない問題です。現状では、隣人問題、騒音問題は少ないデータの中で判断するしかありません。
結露がひどい
マンションが古いほど、この結露の問題は深刻です。結露が目立つのは窓。確かに窓の結露も嫌なものです。しかし、マンションの場合、壁や押入れでも結露の可能性があります。
マンションの多くは鉄筋コンクリート造。通気性がないため、結露が発生すると水分の逃げ場がないのです。結露は壁紙や床にもダメージを与え、カビの原因にもなります。
駅からの帰り道が夜になると暗い
昼と夜ではまちは様変わりします。昼間は気にならなくても、夜になると暗い場所は今でも多いものです。昼間の内覧だけではこうした夜の様子まではうかがい知ることはできません。これは昼だけでなく夜もマンションの付近を歩いてみる必要があります。
機械式の駐車場でサイズが合わない
築年数の新しいマンションの機械式駐車場は、車幅が3ナンバーのサイズでも対応できるものが多くあります。高さに関しては今でも1.55mが基準です。
ワンボックスはもちろん、最近の軽自動車でも高さをオーバーしてしまうことがあります。事前に確認すれば、この失敗は犯さずに済んだはずです。
マンションも購入して車も買い替えるのはつらいもの。確認を怠らないようにしましょう。
マンションの住人が高齢化している
新築マンションを購入する場合、ファミリータイプのマンションであれば、子育て世代が多く購入します。入居者はマンションとともに年齢を重ね、やがて高齢者となるのです。
例えば築30年のマンションなら30年前の子育て世代が購入しており、およそ60歳代となっています。古いマンションほど高齢化は進むものです。
中古マンションを購入すると周りがみんなお年寄り世代という場合もあります。住人の高齢化は管理組合の運営などにも影響を与え、管理不全の可能性もあるものです。
南側にマンションが建って日当たりが悪くなった
日当たり良好だったマンションの南側に同じようなマンションが建ち、日当たりが悪くなった。こんなケースもあります。マンションの購入段階で南側敷地にマンションの建築計画があれば、仲介業者が調査して重要事項説明書に記載します。
ですが、築年数が経過した後に建設された場合は、事実上、手の施しようがありません。計画段階では高さの制限や日影規制はクリアしているはずなので法律的には問題がないですし、住民説明会で反対しても建設を阻むことは困難です。
モデルルームを見て購入したが、想像と違った
モデルルームは「見せる部屋」なので、オプションが多用されていたり、家具も少なめだったりと、実際に購入する部屋よりよく見えます。
販売側もよりよく見せるためにあの手この手を使ってくるので惑わされないようにしましょう。モデルルームと違っていた、というのは典型的な失敗例です。
マンション購入で失敗しやすい人の特徴
マンション購入で失敗しやすい人には共通の特徴があります。ひとことで言えば、準備が足りないのです。
マンション購入では調査、検討、プランニングが重要になります。それらをどこかでおろそかにしているのです。
ここではマンション購入で失敗しやすい人の特徴をまとめてみました。
事前にライフプランニングをしっかり考えていない
マンション購入で失敗する人は事前にライフプランニングや資金計画をしっかり考えていない人が目立ちます。
中には衝動買いに近い買い方をする人もいるくらいです。財布の中の現金で買えるくらいのものなら衝動買いもよいですが、マンションとなると話が違います。
自分の収入の見込み、家族のライフイベントをはじめ何十年後のことも考えたうえで購入するようにしないと、先ほど述べた失敗例に陥ってしまうのです。
不動産業者を選んでいない
マンションを建設する不動産業者も誰でも名前を知っている大手不動産業者から、地元でしか名前を聞いたことのない業者まで様々です。
大手だから安心、中小業者は危険、とひとくくりにはできません。
ただ、安さにひかれて聞いたことのないメーカーのマンションを購入したり、名前を知っているからと安易な理由で購入したりすると、多くの場合失敗します。基本的にはマンションの実績のある業者のほうが安心です。
目に見えるところでしか判断していない
モデルルームだけ見て購入、失敗するのが最たる例です。
販売側も顧客がどこを見るのか、どういった点にあこがれるのかはよくわかっています。見える部分だけでマンション購入の是非を判断するのは危険なのです。
内装や設備などが見えるものの一例になります。こうしたものは新築やリフォーム後であればきれいなのが当たり前です。目に見えるところだけで判断するのは危険といえます。
目に見えないところを軽視すると売却時に損する
目に見えないところとは、配管や床下などの物理的に見えない部分と、管理の状態、管理組合や管理会社の状態といった管理に関することに分かれます。
配管の状態を一般の人が見てもわからないのでこれは専門家のレポート等に任せましょう。
管理の状態は販売会社や仲介業者を通じて調査できます。もちろん調査したからといってそれで万全になるわけではありません。それでも少しでもリスクを減らしましょう。
配管の状況などは修繕額に影響し、管理の状態も資産価値に影響します。ひいては売却時に価格に跳ね返ってくるものです。目に見えないところを軽視すると売却時に損をしてしまいます。
マンション購入の失敗例から学んで賢い住宅購入を
ここで挙げた以外にも、ウェブ上ではマンション購入時の失敗談があふれています。
「人のふり見て我がふり直せ」ではないですが、これらの失敗例は大いに参考になるものです。
確かにどれほど勉強し、研究しても失敗してしまう場合もあります。それでも可能性は減らすことが可能です。
誰しもせっかくのマンション購入で失敗はしたくないもの。マンション購入の失敗例から学び、賢いマンション購入をしましょう。
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